2019/1/30
昔あったという、尺治の月の輪滝から磐船までの道を探しながら、関電道を歩いてみました。歩くというよりまさしく倒木退避とへつりの行で、難儀なことは難儀でありましたが、それは今風に言えばルートファインディングの道で、なかなかおもしろかったというのが第一の感想です。おすすめはしませんが。
◆鉄塔ピークでのつかの間の休息
■コースタイム
【1】山旅ロガー8分遅れの時刻
【2】デジカメタイムスタンプ
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【1】 【2】
9:19 ------ 出発
10:02 ------ 滝ヶ広■休憩 10:15
10:17 10:12 月の輪滝
10:30? ------ 尾根先登高開始(途中5分ほどトイレ休憩)
10:52 10:43 尾根、関電道合流
11:00 11:07 送電鉄塔■休憩 11:11
11:15 11:18 ガレ場1
11:27 11:22 鞍部への下り尾根
11:23 ------- ガレ場2
11:30 ------- ガレ場3
11:38 ------- 第2尾根
11:41 11:44 小尾根に乗る(ルート見失う)
11:45 11:48 引き返して石積みの上を通過
12:07 ------- ガレ場4
12:07 12:10 谷底におりる■休憩 12:29?
12:31 ------- プラ階段尾根
12:33 12:32 尾根上・グリーン近く
12:41 ------- ガレ場5
12:48 12:46 峠・グリーン横
13:51 12:58 送電鉄塔■昼食休憩 13:19(13:20)
13:34 13:36 国道着地
13:38 13:42 鮎返しの滝
13:52 13:57 滝行場:白龍の滝
13:55 14:00 磐船神社
14:23 ------- まつかぜの道
14:40 14:46 じょうりょくの道合流
14:53 14:57 大谷山南の谷入り口
14:55 15:00 鉄塔東の尾根上■休憩 15:06
15:16 ------- ほしだ園地ゲート
15:21 ------- 菖蒲が滝上の峠■休憩 15:28
15:37 ------- 妙見さん参道
13.8km/6時間40分(内休憩約85分、山旅ロガー読み)
(注)山旅ロガーのスマホが約8分遅れているのと、GPSタイムがリアルな時間と度々ずれているのでデジカメタイムスタンプと併記した。スマホ寿命か?
■マップ
月の輪滝から磐船まで
山旅ロガートラックから400✕300pic以下に縮小
■機材
カメラ:リコーCX-3
スマホ:UrbanoProgresso(GPS、山旅ロガー用)、ASUS Zunfon3Max(地図ロイド用)
■ことの発端
何かの書物かサイトで尺治の月の輪滝から磐船までの道があったと書いていたのが気になっていますが、今、その出所が分からなくなっています。その道を探してみたい。
さらにいうと、修験の古書「諸山縁起」によると、「葛城北峯の修験の宿」というのがあって、それは生駒山地を点々と繋いでいく修行の場で、南から「青谷寺、中山寺、信貴山、往生院、下津村、髪切、生馬、鬼取寺、田原、石船、師子石屋、金剛寺、甲尾、高峯、波多寺、田寺、八幡」の十七の宿が記されています。http://www.shiga-miidera.or.jp/doctrine/msyugendo/03.htm
詳しい位置やルートは分かりませんが、近場で言うと、田原(四条畷市田原)、石船(磐船神社)、師子石寺屋(獅子窟寺)、金剛寺(傍示の金剛寺、龍王山含む)、甲の尾(交野山開元寺)、高峯(津田城跡付近)、波多寺(尊延寺)が河内ですね。
源氏の滝にあった看板によると、行者さんは磐船から甲の尾まで往復して修行し、満願叶うと源氏の滝で身を清め「三宝荒神諸願成就」碑の前で山上の三宝荒神さんを遥拝したといいます。月の輪滝から獅子窟寺経由甲の尾、源氏の滝まではなんとなく分かるので、部分的にはすでに歩いていますが、月の輪滝から磐船までが分かりません。このルートが昔あったという尺治から磐船への道ではないかと。
ここには古道ではありませんが、関電道(の廃道)があり、それはゴルフ場際の崖っとを通っているようで、かなりキワドイはずです。もっと中腹のコンターのやや広がった斜面にその古道があったのではないか?もはや妄想に近いですが、たいそうに言って「葛城北峯の修験の道」のまず最初にその道を探し、通過してみようと思います。関電道をあるくことになりそうですが・・・
■月の輪滝と滝が広の古道取り付き
月の輪滝につくまでいろいろ考えておりましたが、関電道をゆくか、それとも古道探しに徹するか、まだ決まりません。
10:02、滝が広着、ルートを考えながら早くも休憩 。ここから大和へ通じる街道が月の輪滝を巻いて行きますが、その取り付きがいろいろ見つけられます。
広場から尾根に登る旧道か旧々道か分かりませんが、はっきりした道型が残っています。この看板の右手にも別の取り付きがあります。すぐに合流しますが・・・
谷に少し入って右手の崖を登るルートもあります。白いガレの際を登ります。今日はここを登ってやろう。そのほうが行者さんらしいでしょう。これでやっと関電道を行くことに決定。
ともかくも月の輪滝。昔は金剛滝とも言っていたようです。
この滝に登る途中に脇道があって、これも大和への旧街道取り付きと思われます。編みフェンスがしてあります。
少し戻って滝方面を振り返る。
登った先は良い道が残っていました。
新道の切り通し。この右手から回り込んで尾根に登ろうとしましたが、足元がズルズル滑るのでやめました。
10:52、尾根に到達して関電道に合流。なお、ここでの時刻表記は山旅ロガーの時刻を書いていますので、デジカメタイムスタンプとはずれます。そのずれ方も一定ではないのでヤヤコシイ。
11:00送電鉄塔でまた休憩。天野川の川筋と磐船街道(R168)が見えます。
■倒木回避とへつりの行開始
ここでマップをだしておきましょう。ルートが寸断されていて、どこの話をしているのかがわからないと思います。少しでもわかるのではないかと・・・
11:15、ガレ場1。これは通過した後の振り返り。
なかなかスバラシイルートです。関電の(きんでん?)人は大変やろうなあと思いつつ、結構おもしろく通過します。
11:27、峠A(GoogleMap参照)に降りる尾根を覗く(多分B地点から)。以前谷を遡って峠Aまで来たことはあります。尾根通しでボーイスカウトフィールドに下る道はあったので、エスケープするならここや。
ガレ場2が見えてきました。ガレに倒木が重なる。
ここは正面突破で赤ズリへ行きます。
通過した後、振り返り。
ガレ場3を通過した後。特に問題はなかったです。
(多分)C地点から尾根を見る。ここからも峠Aに降れそうですが、途中で尾根が分かれるようです。
ちょっと安定した道もあります(振り返り)
11:41、小さな尾根に乗るようになりましたが、谷に降りていくようです。ここを下るのか、それともゴルフ場の縁をトラバースするのか?今、道を見失った状態です。
11:45、結局、元に戻って古い石積みの上を通過しました。
あいかわらずのへつり道
道を探して、同じ場所を高さをい変えて行きつ戻りつした記憶があります。
次のガレ場4が見えてきました。これはチトやっかいかも。
手前の岩の上に乗って観察すると・・・上をトラバースする足がかりはなさそうで、谷底に降りてることにします。
12:07、谷底でとりあえず休憩。(E地点)谷を見上げるとゴルフ場の縁まで崩落しているようです。先程まで、左手の岩の上に乗って観察していました。
そこは2つの谷の合流点で、崩落でないほうの谷を見ると切り立った谷で大岩も見えます。谷の出合には水が流れていまして、動物の補給地になっているようでした。
休憩後、南側の尾根を直登します。シダがありますが、やっかいなブッシュではありません。登って行くと獣道があったので楽をしました。
尾根に出ると、アララ、プラ階段の道でした。ひょっとすると、さっきのE地点の尾根、」または次の尾根を下って、谷底にいたり、さらに尾根を登るように関電道が作られているのかも知れません。それほど厄介な崩落ガレのようでした。
12:33、めでたく関電道復帰しグリーンのそばまで登りました。
前方にはca.190峰が見えます。半ば独立峰なのでよい目印になります。
12:34、引き続き次のガレ場5に入ります。
崩落したままのプラ階段
とりあえず通過して7振り返る
谷底を見ると倒木で埋まっています。想定ではこの谷を上ってきて、峠Fにくる道があったのではと考えていたのです。
最後の難関
とにかくくぐります。
12:48、峠F着。グリーンの傍でした。想定の道はここからゴルフ場の縁を通って、地点Gまでつながっていたと見ているのですが、いまはゴルフ場の中なので、確認できません。とりあえず鉄塔が見えるのでそこまで行きます。
昼食後、尾根に登ってみると、尾根上には関電道がきていました。はて、P190の頂上をこして向こう側に道があるんだろうか?
ともかく尾根上の関電道を降ります、とちゅう、踏み跡がわからなくなりましたが、ピンクテープがあったので、それに従って降っていくと・・・
13:34、国道着地。なかなかハードなルートで登り始めてから3時間もかかってしまいました。
■磐船からの道
せっかくなので、鮎返しの滝を見にいきましょう。名勝 磐船峡 の石碑を入ったといころ。こんなところに進捗の家が建っています。昨年からありますが・・・・よほどの好き者でないと売れんやろなあ。日当たりもよく、庭先あるいは家の中から鮎返しの滝が見えるんですが、川音がうるさい!
13:38、滝見場天野川の護岸がしてあって、ちょっと小広い広場になっています。フェンスなど作って「滝見場」を作る予定らしいですが、それはいいとして、水が汚い!
それより、どうせなら旧磐船街道を整備して滝上まで行けるようにしてほしい。ひどい崩落があるのいで全通とは申しませんが・・・
さて、磐船街道の旧々道を伝って磐船神社に向かいます。
途中、川べりを通るのですが、ここから先程の着地点Hの真ん前を通ります。月の輪滝からの想定した道がここで磐船街道の古道に接続していたのかと思えるほどです。
この古道には今までなかったロープ場が作られていました。この上を通る古道上に倒木が覆いかぶさっているのでした。
白龍の滝の滝行場に立ち寄る
13:55、磐船神社にお参りしておきました。
お不動さん
さてもう2時になりました。予定ではほしだ園地を通過して打上に降るつもりでしたが、尾根上の倒木が酷いらしいので、明るいうちに行けるとは思うけれど・・・・やめました。
昔の行者さんはこのあとどこへ行ったのか?「三井寺と修験道」によると、この近くは「田原(田原岩屋)で、生駒市の岩蔵寺(奈良県生駒市)であると思われる。」とあります。磐船から里道をまっすぐ南下したところ。調べてみると、おまつの宮・住吉神社ではないかいな?天野川源流のひとつと。これは行ってみないと。
http://kamnavi.jp/mn/nara/sumiyosi.htm
https://blog.goo.ne.jp/pzm4366/e/28390c5b4d99d1e96748a7f628516337
さて、そこは後日として、今は打上の役行者像と忍ケ丘の岡山行者堂が気になっている訳です。そのルートは磐船から昔(元禄の頃まで)あったという小松寺を通り、星田山、日高山を通り打上げに降るコースです。小松寺跡から逢坂の役行者像に立ち寄ってもよし。(廃)小松寺跡は今はゴルフ場の 中なので行けませんが、北縁の尾根を通る。古い道は、今のほしだ園地・まつかぜの道の西隣の尾根を通っていたようです。今日はまつかぜの道を通って、その尾根を乗り越す場所を見に行きます。(尾根を通れよ!という声は今日は無視)その古い道を今昔マップをお借りして描いておきました。
(時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。)
14:40、じょうりょくの道が合流。この背後の小尾根を登ると古道の尾根に入ります。
こもれびの道はまだ通行止めでした14:53、あ、行き過ぎた。自称パックン岩。この谷からも(廃)小松寺跡(今はゴルフ場)入れます。
まつかぜの道途中から尾根に登って休憩。尾根上は、特にピークあたりは大荒れです。
15:08、小判嶺は奇跡的に大丈夫でした。細い若木が多いから。もう1枚の山名板もしっかりしていました。
やまびこ広場への分岐付近。
いたるところに倒木があります。足が短いと難儀します。
月の輪滝から磐船への古道はできませんでしたが、第2目的としていた関電道は歩けました。歩くというよりまさしく倒木退避とへつりの行で、難儀なことは難儀でありましたが、それは今風に言えばルートファインディングの道で、エキサイティングなコースでありました。これはなかなかおもしろい。
次回は第1の目的である古道を探しに行ってみます。
(とりあえず終わり)
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