生駒山、鬼取山から暗峠ー葛城北峯の修験の宿探訪
2020/1/13
修験の古書「諸山縁起」によると、「葛城北峯の修験の宿」というのがあって、それは生駒山地を点々と繋いでいく修行の場で、南から「青谷寺、中山寺、信貴山、往生院、下津村、髪切、生馬、鬼取寺、田原、石船、師子石屋、金剛寺、甲尾、高峯、波多寺、田寺、八幡」の十七の宿が記されています。
「三井寺と修験道」:http://www.shiga-miidera.or.jp/doctrine/msyugendo/03.htm
今回は、「三井寺と修験道」をベースにして、往生院、下津村、髪切、生馬、鬼取寺を巡ってみます。
◆生駒山パノラマ展望台から大阪平野
■鬼取寺
役行者が、生駒山で悪さをして人々を困らせていた鬼夫婦を捕えた場所が、生駒山東面の山腹の鬼取で旧鶴林寺跡だといいます、さらに、鬼の髪を切って改心させた地が髪切山慈光寺、そのカミソリを砥いだのが「久曽麻留(クソマル)石」という関係になっています。鶴林寺は江戸時代かに山を少し降りますが、「鬼取」を引き継いで山号が鬼取山鶴林寺となっています。鬼取寺の宿は旧鶴林寺跡でしょう。 今回は旧鶴林寺跡から生駒山頂付近にあったという奥の院故地、さらにクソマル石を巡ります。 https://www.city.ikoma.lg.jp/html/dm/kami/kami_04.html
■生馬
「三井寺と修験道」のプロでも分からないとのこと。生駒山頂を指すのか、生馬仙坊といわれ行基墓所でもある竹林寺を指すのか不明とあります。 生駒山頂には旧鶴林寺の奥の院があったとされ、そのすぐ下には(旧)鶴林寺がありましたが、宿としては上の「鬼取寺」で、奥の院と本寺とを分けてそれぞれ宿とはしないでしょう。そうすると竹林寺もありうるか? 今回はエイヤっと考えて(考えてない!)生駒山頂に行きました。下りにクソマル石を見学するために。
■髪切
髪切山慈光寺で確定でしょう。髪切(ごぎり)は役行者が捕えた鬼の髪を切り落とした伝承にちなんでいます。こちらの梵鐘は鎌倉時代正応五年(1292)のもので、銘文に「葛木北峯慈光寺字神切山」の文字が入っているそうですが、「・・北峯・・」しか読めませんでした。得体の知れないお寺やきらびやかな大寺院が多い生駒ですが、慈光寺は小さいですが清浄かつ質実剛健とした雰囲気で、修験の宿にふさわしく感じられました。
かんなびさん:http://ikomakannabi.g1.xrea.com/jikouji-siryou.html
詳細は、YAMAP
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿